色彩について

久々に読んだヴィトゲンシュタインの本。

色彩について

色彩について

以前ほどの感覚はまだ戻ってこないんですが、少なくとも最近読んだ本の中では最も楽しい本です。色々なアイデアが湧いてくるからね。
絶対音感に相当するような、色調を正確に当てられる「絶対色感」(絶対色覚?)ってあるのだろうか?ていう感じのことも書いてあったような気がしますが、そもそも絶対音感、絶対色感とは何か?
絶対音感の定義を「ドレミ…(十二平均律)での音高を(一般人より高精度、即時に)言い当てられる能力のこと」とすれば、それに対応する絶対色感の定義は「赤黄色青…(ある言語の色名)での色調を(一般人より高精度、即時に)言い当てられる能力のこと」になるのではないか? そしてその能力は一般人の能力以上の何なのか?

絶対音感は「和音でも(離散的な)音階に分けて言い当てられる」としよう。しかし、絶対音感の能力を持つ人は連続的な音を要素ごとに(この場合の要素とは何だ?スペクトルとでもいうのか?)分けて言い当てられるのか? あくまで音階に離散近似した分け方ではないか? そしてこの問題は絶対色感で扱われる問題に似ていないか?

ちなみにわたくし、単音なら音階を言い当てることができます。言い当ての基礎になる音(私の場合はG、つまりソの音)を覚えているからです。