期待されない戦い

というのは多くの場合、哲学者のやることであって、結果的に「これまでと何も変わらない」という結果が待っていることがほぼ確実なことです。いや、むしろ当たり前で誰も気にもしないことだからこそ、これまでと何か変わることはまず無い、ともいえるでしょう。
私が研究者を目指した理由は、この期待されない戦いをある意味で仕事にできるのではないかと思ったからでもあります。しかしそれには微妙な舵取りが必要です。仕事をするには期待されることをする必要があります。そして、期待されないことはすべきではありません。なぜなら、ほとんどの仕事では、ある種の期待される役というものが決まっているからです。