拡散

「どうして私たちは『拡散』を知っているんですか?」
「では拡散とはどういうことですか?」
「例えば,塩を水に入れると解けてなくなったり,粉を空気中にまくと粉がバラバラに飛んでったりすることですね」
「拡散がそういったことであると知っているからではないですか」
「どうして知っているのですか?」
「そういったことを見てきたからではないですか」
「では見ることができなかったら知ることはできないのですか?」
「そんなことはない.拡散とはモノが『ボヤボヤ〜』としていくことなのです」
「『ボヤボヤ〜』っと消えていくことですか」
「『すー』と消えていくことでもあります」
「『わさわさ』っと消えるのではないのですか?」
「『わさわさ』っと消えるのも拡散の一つです」
「『わさわさ』して消えないのは拡散ではないのですか?」
「ある種の拡散であるかもしれませんが,ずっと『わさわさ』しつづけるモノは拡散ではないでしょう」
「では『ギューン』と消えるものは拡散ですか?」
「『ズギューン』と消えるモノは拡散らしくないかもしれません.やはり,基本は『ボヤボヤ』でしょう」